ピボットの冒険

スタートアップな妄想を鍛える遊び。

まず、あなたの胸の内には、なんとかしたい!と思う社会の課題がある、という仮定で、話を始めたい。
そんなものない、と思った方も、ぜひなんとかそう言わず、1つでいいのでひねり出していただけないだろうか。

さて、では自分がとりくむべき課題を見つけたとして。
その課題を解決するためにビジネスを立ち上げる決意を固めたとしましょう。

実際に困っている人を見つけてきて、なぜ、どのように困っているかを調べることから始めるのが大事、と考えたあなたは、それに手をつけることにした。
そして、インタビューや観察など、さまざまな方法を使って、困りごとを特定することができた。さらに、それを解決できうる、とあなたが信じるサービスやモノのコンセプトが描けたとする。 ここまでは順調。

ついに、コンセプトに基づいた、サービスやモノの試作品ができた!
さあ、お客さんに使ってもらうぞ! もう、興奮が止まらない!

と、あふれるようなワクワクで進んできたとして、しかしここでとんでもない壁にあなたは当たってしまう。
試作品をお客さんに持っていって得たフィードバックによって、それで解決しようとした課題が、「あれ、本当に解決の必要な課題じゃなかった」ということに気づいてしまった。またあるいはは、「解決しようとしてもビジネスとしてまるで成り立っていかない」と気づいてしまった。

そのとき。あなたは、今までの苦労はなんだったんだろう、と思ってしまうかもしれないし、いやいや失敗によって学びを得たのだからこれでよかった、と思うかもしれない。
だがいずれにしても、どうやら最初に進もうとした道のそのまま延長線にビジネスを作っていくことはできない、という確信を持ってしまった。

ここで何をするか。
とるべき道は3つあると思われる。 (*1)

1つめは、ビジネス立ち上げそのものをあきらめること(=撤収)。
2つめは、作りかけのビジネスを捨て、まるで違う課題を見つけきてて、改めてビジネスを立ち上げること(=仕切り直し)。
3つめは、作りかけのビジネスの「プロダクトとマーケットのフィットに問題がある」と考えて、そこを変えてみること。

そして、3つめを、事業立ち上げを志向する人たちの中では「ピボット」と呼んでいる。というのが私の理解である。

この撤収、仕切り直し、ピボットの3つの中で、あなたはどれを選ぶだろうか。
もちろん、現時点での認識によって、どれを選ぶかというのもまるで変わってくるものであり、正解も何もないのだけれど。

たぶん、ピボットを選ぶことは、感情としてはもっとも辛くない、という気がしている。
しかしながら、実際に決断したあとでは、ピボットがもっともたいへんな道のりになるとも思う。

なぜそう思うか、というのは次回に。

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補足。
スタートアップにおける「ピボット」ということばは、バスケットボールのプレイ技術に由来する。ボールを保持したプレイヤーが軸足を固定しつつ、その場でもう一方の足を動かして、次のプレイに繋げるためのスキルである。
バスケットボールのプレイ動画を貼りたい。先日引退したコービー・ブライアントというバスケットボール選手のピボットからのシュートシーン。人間離れしていてよく分からない(笑)。トラベリングに思うかもしれないが、れっきとしたピボットだ。

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(*1) blog.ponpon.jp