ギブギブン

1ヶ月毎日ブログ書く企画ではじめたブログです。

LINEスタンプ市場は、緑が赤に染まっていたのか?

ふだん、知人とやりとりするときに、どのインターネット・サービスを使うかと考えてみた。
今や圧倒的にFacebookが多いように思う。Facebookそれ自体と、Messenger。

仕事や、特定のコミュニティ活動の仲間とはSlackでやりとりすることも結構多い。
あとは、ゆるくTwitterも使う。

LINEは、使うと言えば使うが、頻度は少ない。感覚としては、3日に1回くらい。相手としては、大学時代の知人などが多い。

Instagramはアカウント持ってるけど、ほっとんど使わない。

ということで、他者とやりとりする量の、感覚比率としては、
FB : Slack : Twitter : LINE : Instagram = 5 : 3 : 1 : 1 : 0
くらいに感じている。

というような私が、街や、電車の中の10-20代のコミュニケーションのサービス利用をそっと観察すると、この比率は全然違うなあと感じる。

ひとによるので、本当にただの感覚の平均という程度だが、
FB : Slack : Twitter : LINE : Instagram = 2 : 0 : 2 : 5 : 1
くらいに見える。

要するに何が言いたいかというと、みんなLINE大好きだよね、って思ったという話なのだが。前フリが長すぎた。

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LINEスタンプのことをふと考えていた。

LINEのLINEらしさって何に代表されるのかなというと、機能と特性という意味では、スタンプ文化なのではないかと感じていた。
公式キャラがスタンプとして感情を手軽に表現することに活かされ、それがキッカケで利用者がキャラを認識し、LINEのブランドが確立していった。
ビジネス面でも、スタンプの売り上げは存在感を増していった。

そして2014年2月、クリエイターズスタンプというのが出た。登場からの経緯については、SmaListというサイトの詳しい記事を参考にしていただくとして。(*1)
私の友人にも、スタンプを作って販売している人もいる。

このクリエイターズスタンプの市場が、いまやすっかりレッドオーシャンと化しているという記事をみつけた。(*2)

スタンプ市場とは、ざっくり考えると、
「スタンプ単価 * アクティブユーザ数 * ひとりあたり購入数」
みたいに分解できる。

まず単価だが、これはクリエイターズスタンプの場合は、120円程度が主流のようであり、2014年頃とあまり変わっていない。当時はたしか100円だった。

次にアクティブユーザを考える。
日本国内、スマホの普及がほぼ行き渡り、そしてコミュニケーションツールとして、LINE主体の文化が根付いたということだとすると、逆にいうとここからもう、爆発的にインストール数やアクティブユーザ数が増えることはない、とも思われる。

最後、ひとりあたり購入数だが、ここが決定的に頭打ちになっているのかなと思われる。

というのは、LINEのコミュニケーションは、じっくり考えてコメントをするというよりは、チャット型でポンポン伝えることが多いことに原因があると考える。要するに、そんなにたくさんのスタンプを脳で認識しておいて、いつでも繰り出せるようには、人間はなっていないんじゃないだろうか、ということだ。

「自分のキャラ・フィーリングにバッチリ合ったスタンプがなかなか見つけられない、(選択肢がいっぱいありすぎて)選ぶのが面倒くさい」(24歳:保育士)

であるとか

「LINEはスピード重視なので、スタンプに切り替える一瞬の手間が時間のロス」(27歳:デザイナー)

であるとかの街の声があるようだ。(*3)

気持ちよくスピード感をもってコミュニケーションするのには、必要な感情表現のできるお気に入りのスタンプがある程度の数あれば充分なのかもしれない。

以上から、ユーザが新しいスタンプを買うことが、2014年頃に比べると相当に減少しているのではないかと思い、つまりLINEのスタンプ市場全体が伸び悩みに来ていると考えた。
さらに、スタンプは公式スタンプとクリエイターズスタンプに分かれるので、そこも限定されたパイの取り合いになっている。
クリエイターズスタンプは、初期にはブルーオーシャンならぬ、グリーンオーシャンだった。が、いまやカンタンには儲からないレッドオーシャンと化したのかもしれない。


*1

smalistblog.com

*2

nurgle77.com

*3

nikkan-spa.jp